「それにしてもここから見える景色はキレイだよなー。ヒゲのおじさん、オレたちをここに呼んでくれてありがとうな」
「礼には及ばんよ。夜景とともに楽しむウイスキーもいいもんじゃろ?銭形警部も付き合わせてしまって悪かったの」
「本当ですぞ!まぁ、事件性がなかったのならそれに越したことではないですが…」
そういって銭形はグラスのウイスキーをカッと飲み干した。
「とっつぁんの言うとおりだな!ニッヒッヒ」
「そうじゃ!最後まで頑張ってくれた皆には今回特別に作らせたこの純金カードを贈ろうと思っておる。ルパンたちの分もあるがどうじゃ?」
「オレへの報酬はいらねぇぜ。さっきも言ったけど今回は色々楽しませてもらったからよー」
そして、ルパンは不敵な笑みを浮かべながらこう続けた。
「ヒゲのおじさん、ボトルのイタズラは中々面白かったけどよ、なーんか見落としていねえかい?」
「なんじゃって…あれはわしが自分で用意したものじゃが…」
そう告げたルパンの背後から突如大きな音を立ててヘリが現れた。降ろされたロープにつかまりながらルパンはヒゲのおじさんとあなたの方を振り返る。
「そういうわけでオレたちは楽しんだからよ、報酬はみんなに贈ってやってくれ!んじゃ、まったな~」
「なんと、ルパンからの最後の謎が残っておったとは!これは一杯食わされたわい…やはりルパンの方が一枚上手じゃの~」
「なにを悠長な!!これはれっきとした犯罪行為ですぞ!おのれルパン待てぇぇーいぃ!!」
そう叫ぶと銭形は部下と共に一目散に走り出す。その様子を見守るヒゲのおじさんの表情はとても満足気であった。