「た、大変です!」
ヒゲのおじさんの元に慌てた様子のニッカウヰスキー社員が現れたのは、よく晴れたある日の午後だった。
「お、落ち着いて聞いてください。全国のブラックニッカのボトルに…こんなヒドいイタズラが…!」
社員の手を見るとそこにはラベルの文字がバラバラに崩れたブラックニッカのボトルが握られていた。突然のことに、ヒゲのおじさんも動揺を隠せない。
「な、なんじゃこれは?!いったい誰がこんなことを…」
と、その時、まるで待ち構えていたかのように部屋のモニターに映像が映し出された。
「どうやら気がついたみたいだなぁ〜。そう、ボトルにイタズラをしたのはオレさまさ!さーて、ヒゲのおじさん!オレが誰だかわかるかい?」
声は加工されていたが、その独特の口調には聞き覚えがあった。
「まさかルパンなのか…?」
「ウッシッシ……」
不敵な笑みをこぼしつつ、映像の犯人らしき人物は続ける。
「さすがにヒントがないとフェアじゃないよな。5月17日(月)からオレさまの居場所につながる謎を出すぜ!首をなが〜くして待っててちょうだいな」