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海に吹く風、森が息づく空気
〜ふたつの北の自然へのこだわり〜
海に吹く風、森が息づく空気、地を走る清流。これはすべて、モルトウイスキーを育む自然の力。モルトウイスキーの個性には、蒸溜所を取り巻く自然環境が色濃く反映されます。 「美しい自然がおいしいウイスキーをつくる」と語った竹鶴政孝は、理想のモルトウイスキー、そして理想のブレンデッドウイスキーづくりのために、ふたつの北の自然に囲まれた蒸溜所をつくりました。
おいしいウイスキーは、北で生まれる。
「余市蒸溜所」
ウイスキーをゆっくりと熟成させる寒冷な気候、適度な湿度を持ちながら凛と澄んだ空気、雪解け水などの良質で豊かな水。原料の保管から仕込、発酵、そして樽での熟成まで、ウイスキーづくりには「北の自然」が適しています。
竹鶴政孝が最初に選んだ地、北海道余市。
海と山に囲まれた風景や気候、特に朝夕に靄(もや)が立ち込める光景は、リタ夫人が故郷を想い浮かべるほどスコットランドと共通しているものでした。
霧は貯蔵庫の樽を乾燥から守り、気温差を少なく保ちます。さらに北海道は大麦の産地であり、石狩平野では麦芽の乾燥に必要なピート(草炭)や燃料の石炭が採れました。
「石炭直火蒸溜」による香り豊かで力強い味わいの余市モルト。
中でも、個性が強いヘビーピートタイプのモルトは余市蒸溜所の伝統であり特徴のひとつ。
スコットランドのハイランド地方を思わせる北の風土は、重厚で、力強いウイスキーを生み出しています。
ウイスキーのおいしさを広げる、もうひとつの北の蒸溜所
「宮城峡蒸溜所」
複数の蒸溜所があれば個性の異なるモルトが生まれ、ブレンドによってウイスキーのおいしさは限りなく広がる。
スコットランドでブレンドの真髄を学んだ竹鶴政孝は、力強いハイランドタイプの余市モルトに加えて、やわらかなローランドタイプのモルトをつくることを理想としていました。
その想いを実現したのが仙台の宮城峡蒸溜所です。
冷涼でありながら穏やかな気候。
山形県境に近い宮城峡は、豊かな緑に囲まれ、広瀬川と新川(ニッカワ)というふたつの清流に恵まれた地。
政孝は建設にあたっては「樹を切るな、自然の地形をそのまま残せ」と言いました。そのため、蒸溜所内の道路はできるだけ樹木を迂回。
地形も元のままを保ったため40ある建物はひとつとして同じ床高のものがありません。
「蒸気間接蒸溜(スチーム蒸溜)」によって生まれる華やかな香りとやわらかな味わいが特徴の宮城峡モルト。
蒸溜所の立地から余市モルトを“海”のウイスキーとするならば、宮城峡モルトは緑の空気を吸い込んだ“森”のウイスキーといえるでしょう。